<高森町の中川賢俊さんからご質問を頂きました。>
時事通信が、野党共闘の条件に「首相指名は枝野幸男」を立憲が出したと聞きました。もし事実ならば、5区代表の説明と見解を出してください。
* * 曽我からの返信 * *
ご質問頂き、ありがとうございます。
残念ながら、この件については、わたしも格別の知識はありません。
りっけんの東京の本部からは、いろいろなメールが届きますが、これに関する情報はなかったと思います。わたしが見落としているだけかもしれませんが、、。
メールのほとんどは、報告や通知の類ですし、野党共闘についてはまだ微妙な調整・交渉の最中でしょうし、相手のあることですから、軽々にメールなどで拡散できる段階ではないと思います。
ですので、以下は、頂いたご質問を読んでわたしの考えたこととしてご理解ください。
まず、首相指名を自分にするように主張したというのは、当然だろうと思います。そのために党首として政治をやっているのですから。他党も同じでしょう。ましてや、まがりなりにも野党第一党の党首です。
ただ、元の記事がどういう内容なのか知りませんが、誰が首相になるかだけが争点だったはずはないと思います。他の様々な議論も行われているはず。その中から、首相をだれがやるかだけを切り出して過剰反応するのは意味がないでしょう。他の議論の方が重要です。
わたしとしては、野党共闘の議論において首相の人選が話題になったということは、野党共闘が、単なる選挙共闘におわらず、連立内閣の構想まで視野に入れていることの証左であろうし、そうであれば頼もしく思います。首相以外の閣僚人事や基本政策の協議もおこなわれているのでしょうか。
<政権を攻撃するばかりではなく、影の内閣をつくって、その陣容を示すべきだ。そうすれば「この体制なら今の与党よりよっほどいい」という安心を国民に与えられる。>
こんな意見を支援者の方から頂いています。そういう模索がなされているならうれしいです。
ただ、立憲野党間の協議については、こうであってほしいという、さらに欲張りな願望もあります。単なる政策・綱領の擦り合わせにとどまらず、もっと根本から考えを突き合せてほしいのです。
先の参院選で、信州市民アクションの一員として、長野選挙区野党候補一本化の取り組みに参加しました。その際は、市民と野党各党で取り交わす政策協定文をつくり、それが一本化の実現に貢献したと思います。
しかし、今回は、選挙区での選挙共闘ではなく、国政の政権交代の話です。ましてや新型コロナを受けて、社会のあり様はこのままでいいのか、突き詰めて考えねばならない時期です。
政策・綱領を持ち寄ってそれを突き合せて文言を調整するといったやり方ではなく、もっと深いところから議論すべきです。たとえば、経済を環境や人間らしい暮らしと比較してどの程度重視するのか、国家の本質はなにか、政治の目的はなにか、何が人を幸せにするか、といったレベルから掘り下げて議論してほしいと思います。半年くらい凝縮した密な議論をやる。それがあれば、共闘の不可欠の土台になるでしょう。そういう議論をとおして、互いに相手の考え方の違いや譲れないところを理解しあえば、連立政権ができた後も、簡単なことでは決裂せず、知恵を集めて課題に取り組む連立ができあがるのではないかと思います。
解散総選挙までそれほどの時間はないかもしれません。深い議論と並行して、具体的な選挙協力の話も進める必要があるでしょう。
ともかく、野党間の深い議論は、しっかりやるべきです。根本的な議論であり生々しい交渉事ではないので、議論は公開し、野党間のみならず、広範な意見交換がなされればいいと思います。みんなの考えが深まっていくような議論が必要です。
またご意見ご批判お聞かせください。
中川賢俊様
2020,7,13 そが逸郎