内閣府ムーンショット型研究開発制度について(2020,7,4)

本日、悪天候の中、グリーンファームでの演説を聞かせて頂きました。

都知事選で、れいわと立憲民主党が共闘できなかったこと、残念に思いつつ、やは伊那谷には、曽我さんをおいて他にいないと改めて思いました。

今日は、杉尾さんにも間近でお会いできたので、この間、初めて知った内閣府のムーンショット計画についてお聞きしたら、ご存知ない感じでした。

曽我さんはご存知でしたか?

ネットでちょっと調べたら、とんでもない計画のような気がしてなりません。しかも予算の額も莫大です。

帰り際に、杉尾さんもムーンショットわかった!とさっそくリサーチして下さるような感じでした。

ムーンショット計画についての、曽我さん見解をお聞きしたいなあと思いました。

****(匿名希望) 伊那市

 
◆ ◆ そがからの返信 ◆ ◆
 

昨日は、横殴りの嵐の中、街頭演説に来て頂き、ありがとうございました。

グリーンファームの軒下で雨を避けながら「ムーンショット計画を知っているか」と尋ねられたときは、正直なところ、自衛隊の宇宙部隊の話かなと思いました。

ネットで検索して、内閣府のHP( https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/ )を見つけました。ムーンショットとは、「実現不可能としか思えない壮大な目標」の意味で、固有名詞ではなく、また自衛隊のことでもないのですね。

「我が国発の破壊的イノベーションの創出を目指し」とあり、「破壊的」という言葉に、思わず笑ってしまいました。「障壁をブレイク・スルーする」という意気込みなのでしょうが、これでは人類の文明そのものを破壊してしまいそうです。

 自然の深遠な神秘を解き明かしたいといった謙虚さは感じられません。便利な技術を開発して、経済的にも世界をリードする位置に立ちたいというような下心を感じます。副作用の可能性を軽んじタカを括り、目先の利益を探し求める前のめりな印象がぬぐえません。映画エイリアンに登場した、軍事利用か何かを目論んでエイリアンの卵を地球に持ち帰ろうとする科学者(役人?)を思い起こしました。外国との競争で後れを取っているという焦りがあるのかもしれません。

 掲げられている目標を見ると、例えば5番目の「2050年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出」では、「土壌微生物環境を完全解明し、微生物の機能だけで食料増産」「化学肥料ゼロでも食糧増産」などとうたっています。この部分だけを聞くと、正しい目標のようにも思えます。しかし、「完全解明」がおいそれとできるのか。事象の奥深い関連を見過ごしたまま「完全解明できた」と思いあがるだけではないのか。「気候変動に対応した植物」も掲げており、これは遺伝子組み換えやゲノム編集を考えているのではないか。「食品ロス・ゼロ」として「家庭から出る食品残渣等を粉体・カートリッジ化」して「3Dプリンタ」で「再食品化」とあるのは、子どもたちに安心して食べさせられるものになるのか、といった疑問を抱きます。
 狭い視野の中ではしゃいでいて、見えていないところで思いがけない大きな災厄を招き寄せることになるのではないでしょうか。公害や原発や遺伝子組み換え技術のように。このプロジェクトが安直に進められると、本当に人類社会に破壊的な影響をもたらすことになりはしないかと心配します。謙虚さが感じられません。

 現代の科学技術は、我々の想像を超えた影響力を人類に与えています。しかし、そのことを自覚し、みずからを制御する智慧を人類は共有できていません。技術で課題を突破し産業・経済を発展させることばかり考えるのではなく、幸せに生きるとはどういうことであるのか、深く考えて、今の文明のあり方を反省することが必要だと感じました。

 またご意見お聞かせください。

 ありがとうございました。

****様

2020,7,5               そが逸郎